【来訪神】世界遺産として誇れる日本の神々

ナマハゲ画像

 

秋田県男鹿市の「来訪神」でもあるナマハゲですが、最近は子供に「スマホばかり見ていねが~」とか言い出したようです。令和になり時代も変わってきましたね。

来訪神(らいほうしん)は、年に一度、決まった時期に人間の世界に来訪するとされる神である。2018年には、日本の来訪神行事10件が「来訪神:仮面・仮装の神々」としてユネスコ無形文化遺産に登録された。

出典:Wikipedia 

来訪神の戦闘能力

怖いという気持ちを上手く利用して、子供を教育する「来訪神」もいるようです。そんな10種類の「来訪神」与える恐怖度を独断と偏見で、5段階評価してみました。

 

男鹿のナマハゲ (秋田県男鹿市

 
 
 
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武器:張り子の包丁、棒
仮面:角がある面
装備:蓑(みの)、藁沓(わらぐつ)
言語:「親の言うこと聞かね餓鬼はいねが」「泣ぐ子はいねが」など
戦闘:複数で徒党を組むことも。奇声を発し家に上がり込み、床を踏み鳴らし威嚇。
由来:火の側にいるとできる火斑(ひだこ)を「ナモミ」と言い、それを剥ぎ取る「生身剥」(なまみはぎ)が語源。(諸説あり)
恐怖度:B

抜群の知名度を持ちながら複数で襲うのを得意とする。鬼に見えるが、本来は鬼ではない。未婚の男性が務めるのが習わしだったが、高齢化や人口減により担い手が減少して、今では様々な人が務める。

 

吉浜のスネカ(岩手県大船渡市)

 
 
 
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武器:切刃(きりは)という小刀
仮面:奇怪な形相の面
装備:わら蓑や毛皮、俵を背負う、束ねたアワビの殻、雪沓
言語:「怠け者や泣く子、言うことをきかない子はいないか」など
戦闘:アワビの殻を鳴らし歩き、獣のような雄叫びをあげながら室内に入る。
由来:火の側にいるとできる火斑を剥がす「脛皮(すねかわ)たぐり」が語源。
恐怖度:C

行事でかぶる面が原則として自主製作なので、表情やクオリティーに差が出やすい。家人は餅や菓子を差し出して退散を願います。得体の知れないものとされているが、五穀豊饒や豊漁をもたらす使者とも信じられている。

 

米川の水かぶり(宮城県登米市

 
 
 
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登米市 津島神社余丁会・佐沼神輿會 所属(@kouta.shibuya)がシェアした投稿 -

武器:天秤棒、手桶
仮面:顔にかまどの煤を塗る
装備:「あたま」と呼ばれる藁の装束、注連縄、草鞋、墨染僧衣
言語:不明
戦闘:手桶の水を屋根にかける。別部隊は鐘を鳴らしながら御祝儀を集める。
由来:12世紀後半、僧たちによる修行としての始まり
恐怖度:D

還暦や厄年の人の厄払いも兼ねることもあり、福をもたらす来訪神と認知されている。人々は藁を抜き取り屋根に上げることで、火防などのお守りとする。

 

遊佐のアマハゲ(山形県遊佐町

 
 
 
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武器素手
仮面:鬼や翁などをかたどった面
装備:「ケンダン」と呼ばれる蓑、黒足袋に藁沓もしくは下駄
言語:無言
戦闘:滝ノ浦では、足を踏み鳴らし家に入り。外からの太鼓の合図で引き上げる。
由来:手足がやけどしてできる火ぶくれのことを「アマミ」や「ナマミ」と言う。「アマミをはがす」が転じてアマハゲになったのが語源。
恐怖度:C

地区により流儀の違いがあり、それぞれ形式に乗っ取った餅のやりとりなどをするのが特徴。中には、お年寄りの肩や腰を揉んだりしてくれる優しいアマハゲもいる。

 

能登のアマメハギ(石川県輪島市能登町

 
 
 
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武器:紙製の包丁、鎌
仮面:鬼の面
装備:蓑、竹筒、深沓
言語:「アマメ」
戦闘:座敷に上がり神棚に一礼してから、威嚇開始。
由来:火の側にいるとできる火斑を「アマメ」と言う。これを剥ぎ取る妖怪のアマメハギが語源。
恐怖度:E

中身が子供で手作りのお面であったり、かわいい鬼も存在する。地区により所作などに違いが見られますが、各家では玄関で菓子や小銭を渡して労う。個人的には「アマメ」が、どうしても「アメマ」に思えてしまう。

 

見島のカセドリ(佐賀県佐賀市

 
 
 
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武器:先を細く割った竹
仮面:目鼻と口は出して頭部を白手拭で覆う
装備:わら蓑、笠、手甲、脚絆(きゃはん)、白足袋
言語:無言
戦闘:室内に走り込み、竹で床を打ちつけて悪霊を追い払う。
由来:農作業を地域のみんなで手伝い合う「加勢」に由来する
恐怖度:D

家内安全や五穀豊穣の祈願のためや、竹の先で床を打ちつけて悪霊を払うといった意味合いがある。カセドリの顔を見ると幸せになるといわれており、家人は顔を上げさせようと、底の深い器を接待に用いたりする。

 

甑島(こしきじま)のトシドン(鹿児島県薩摩川内市

 
 
 
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武器:特になし
仮面:長い鼻が突き出た面
装備:シュロの皮などの蓑、黒いマント
言語:「おるか、おるか、戸を開けよ」など
戦闘:首のない馬に乗ってくるとされ、子供の恐怖心をあおり家に迎え入れさせる。
由来:起源としての記録は残ってなく不明
恐怖度:A´

事前に親から聞いている情報をもとに、子供の反省を促し、長所を褒める。歌わせたり、運動させたりする場合もある。良い子にすると約束させ、餅を与え去っていく。子供たちを祝福する行事だが、恐怖度は相当なもの。

 

薩摩硫黄島メンドン(鹿児島県三島村)

 
 
 
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武器:木の枝
仮面:渦巻き模様の耳や眉を張り付けた面
装備:蓑、手袋
言語:特になし
戦闘:人々を追い回して、木の枝で叩き悪霊払いをする。
由来:一説では豊臣秀吉朝鮮出兵時の祝いの踊りが奉納された事とされている。
恐怖度:B

メンドン天下御免とされ、逆らったり誰が扮しているのか詮索することをしてはいけない。子供のメンドンもいる。最終日には「叩き出し」として集落を巡り、島中の悪霊を集めて海に追い払います。

 

悪石島のボゼ(鹿児島県十島村

 
 
 
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武器:「ボゼマラ」と言われる棒
仮面:赤土や墨を塗り大きな耳や口のような面
装備:ビロウの葉で編んだ腰蓑
言語:特になし
戦闘:太鼓の合図により女子供を追い回した後、墓地に引き上げる。
由来:盆行事の幕を引くことで、人々を盆から新たな生の世界へ蘇らせる(諸説あり)
恐怖度:B

ボゼマラの先についた赤土を擦りつけることで悪霊払いのご利益があり、女性は子宝に恵まれると信じられている。役割を終えた面は、跡形もなく壊し、悪霊が払われて安心したということで、公民館に集まり酒や料理を楽しみます。

 

宮古島パーントゥ沖縄県宮古島市

恐怖度の高そうな平良島尻の場合
武器:「ンマリガー」と呼ばれる井戸の泥
仮面:体と同色の面
装備:全身つる草をまとい泥を塗る
言語:特になし
戦闘:人々に泥を塗り付けることにより災厄を払う。身軽でダッシュする。
由来:数百年前に、海岸に漂着し来訪神として崇敬された仮面があり。その仮面をかぶった男が集落内を駆け回ったこと
恐怖度:A

あまりにも臭いためにパーントゥに上がり込まれた家主や泥を塗られた観光客から苦情が出ることもある。上野野原の場合は「ニーマガー」と呼ばれる井戸を出発し、行列をつくり行進し厄払いをする。

 

最後に

このような行事は全国他にも存在して、厄払いや福をもたらすといった意味合いも多く、観光といった一面を持つ場合もあります。地域の方からすれば、昔からの思い出の伝統行事でもあるはずです。最近よくある価値観の違いや、後継者不足など問題も様々ですが、残っていってほしい文化の一つですね。

 

 

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